SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、人類が2030年の将来に向けて掲げた生存戦略であり、2015年9月に国連で採択された宣言である。
SDGsの前身は、1990年代に開催された国際会議・サミットで採択された国際開発目標と2000年9月に国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言を統合し1つの共通の枠組としてつくりあげられたMDGs(Millennium Development Goals:ミレニアム開発目標)であり、2015年までに8つの目標を達成すべきとして掲げられていた。
●MDGsでの8つの目標
目標1:極度の貧困と飢餓の撲滅
目標2:普遍的な初等教育の達成
目標3:ジェンダー平等の推進と女性の地位向上
目標4:乳幼児死亡率の削減
目標5:妊産婦の健康の改善
目標6:HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病のまんえん防止
目標7:環境の持続可能性の確保
目標8:開発のためのグローバルなパートナーシップの推進
このMDGsにおいて、国や地域により目標の達成に差があった、MDGsの恩恵を受けられない取り残された人々とさまざまな格差が明らかになったこと、2005年に国連事務総長(コフィー・アナン氏)が国連活動を統合するため「In Larger Freedom:より大きな自由を求めて:すべての人のための開発、安全保障および人権」を報告として提出したこと、そして2012年にブラジルで開催されたリオ+20(国連持続可能な開発会議)で新しいMDGsが提案されたように、MDGsの期限が切れる2015年までのそれぞれの世界における活動から2015年9月に「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」(通称:2030アジェンダ)が国連で採択され、MDGsの後継として1つの文書でつくりあげられたのが、現在のSDGsとなる。
MDGsは開発途上国を中心とした対策であったが、SDGsは途上国・先進国を問わずグローバルに、すべての国を対象とした対策となっている。
SDGsは17の目標から成り立ち、169のターゲットで構成されている。
17の目標は、開発、経済、地球環境、枠組全体の4つに分類される。
■SDGsの17の目標
目標1:貧困をなくそう
NO POVERTY
目標2:飢餓をゼロに
ZERO HUNGER
目標3:すべての人に健康と福祉を
GOOD HEALTH AND WELL-BEING
目標4:質の高い教育をみんなに
QUALITY EDUCATION
目標5:ジェンダー平等を実現しよう
GENDER EQUALITY
目標6:安全な水とトイレを世界中に
CLEAN WATER AND SANITATION
目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
AFFORDABLE AND CLEAN ENERGY
目標8:働きがいも 経済成長も
DECENT WORK AND ECONOMIC GROWTH
目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
INDUSTRY, INNOVATION AND INFRASTRUCTURE
目標10:人や国の不平等をなくそう
REDUCED INEQUALITIES
目標11:住み続けられるまちづくりを
SUSTAINABLE CITIES AND COMMUNITIES
目標12:つくる責任 つかう責任
RESPONSIBLE CONSUMPTION AND PRODUCTION
目標13:気候変動に具体的な対策を
CLIMATE ACTION
目標14:海の豊かさを守ろう
LIFE BELOW WATER
目標15:陸の豊かさも守ろう
LIFE ON LAND
目標16:平和と公正をすべての人に
PEACE, JUSTICE AND STRONG INSTITUTIONS
目標17:パートナーシップで目標を達成しよう
PARTNERSHIPS FOR THE GOALS